Interview

カフェと、料理と、青汁と。

Miwa Hashimoto

フードコーディネーターやフードスタイリスト、管理栄養士などの集団「ゴナージ」代表。TV番組、CM、雑誌等でのレシピ提案やスタイリングに加え、飲食店プロデュースなど多方面で活動。また、オーガニックアドバイザー、フードプロデュ―サー、アーユルヴェーダ探究などで海外でも活躍中。

4th Guest

 第四回目のインタビューゲストはフードコーディネーター&フードスタイリストの橋本 美和さん。
2016年から緑効青汁を使ったレシピも考案していただいており、その数は52を超え、会報誌の人気ページとなっています。私たちが生きていく上で欠かせない「食」。そのプロに大切にしていることを伺いました。

取材日:2019年11月22日

きっかけは“母の存在”

Interviewerこの仕事を始められたきっかけは?

Hashimoto高校を卒業後、料理の世界ではなく銀行に就職しました。ところが、働き始めてすぐに、ここは自分の居場所じゃないと思うようになったんです。就職する時は自分の将来のことを真剣に考えていなかったんですね(苦笑)。それから「私って本当は何が好きで、何がしたいの?」と自問自答するうちに、ふと浮かんだのが幼い頃、母に連れられて行った料理教室での光景でした。教室のみなさんの料理をつくっている様子がとても楽しそうで、子どもながらに女性のパワーや愛情を感じたことを思い出したんです。「食や料理に関わる仕事がしたい!」。迷うことなく会社を辞め、フードコーディネーターのアシスタントになりました。正直に言うと、それまでまともに料理をしたことがありませんでした(笑)。

Interviewer料理をされたことはなかったんですか?(驚)

Hashimotoはい。この世界に入ってアシスタントをしながら先生の仕事を見て学んだ、という感じです。あと、やはり母の存在が大きかったですね。

Interviewer料理教室に通うほどですから、お母さまは料理がお好きだったんですね。

Hashimoto母の料理が並ぶ、愛にあふれていた食卓が私の原点です。その母が、私が独立する少し前に、ガンになったんです。家族のために栄養バランスのとれた食事をつくり続けてきた母。そんな母でさえ病に侵されたことで、食の大切さを再認識しました。オーガニックやその後アーユルヴェーダ(注)について勉強するきっかけとなる出来事でした。残念ながら母は他界してしまいましたが。

(注)アーユルヴェーダ
生理機能のバランスを整え、自然治癒力を高めることに主眼を置く、インド発祥の世界最古の伝承医学。もっとも古い形で現存しているのがスリランカと言われている。

Interviewer印象に残っているお母さまの料理は?

Hashimoto忘れられないのが、手づくりのかまぼこです。材料は魚のすり身と玉ねぎだけなのに、揚げたてはふわっふわ!ほんのり甘くて、魚の旨味が口いっぱいに広がって、それはもうおいしかった。母が亡くなった後しばらくして父と兄が、あのかまぼこが食べたいと。そこで、記憶をたどりながらつくってみたんですが、ちゃんと懐かしい母の味を再現することができました。舌の記憶ってすごいですね。以来、手づくりかまぼこは家族が集まるお盆やお正月の、わが家の定番料理になっています。

Interviewerぜひ一度食べてみたいですね

Hashimotoぜひ(笑)

モットーは“食材を大切にする”こと

Interviewer橋本さんに緑効青汁のレシピをお願いして約4年。考案していただいたレシピは50を越えました(インタビュー当時)。緑効青汁の印象は?

Hashimoto職業柄、農薬や化学肥料に頼らず農作物をつくることが、いかに難しいかわかっているので、原料になる大麦若葉が有機JAS とグローバルギャップの認証をダブルで取得していることに驚きました。実際に飲んでみるとおいしくて飲みやすいので、さらにびっくり。クセがなく、どんな食材ともなじみがいいから和洋中華を問わず、いろいろな料理やデザートにも使いやすいですね。

Interviewerレシピはどのように決めるのですか?今回(健やか倶楽部vol.96冬号)の例でいうと?

Hashimotoレシピを決めるのはトライ&エラーのくり返しです。季節感があって、できるだけ簡単につくれるように、思いついたものを次々に試してみるという感じです。最近のヒット作は、緑効青汁と発酵食品の塩麴を組み合わせた調味料。味はもちろん栄養的にも相性がいいのでおすすめです。今回の健やか倶楽部でもチキンを使ったレシピを紹介しています。毎回、スタッフの方たちと相談しながら、最終的には4品に絞り込むんですが、その前に少なくとも20~30品のレシピを提案しています。

Interviewerそんなに(驚) なんか、すみません。

Hashimoto仕事ですから(笑)。それに、私も新しいことにチャレンジできて楽しいですよ。読者の方から「つくってみました」、「おいしかった」というお便りをいただくのが励みになっていて、ますます創作意欲が湧いてきます(笑)。

Interviewer料理の撮影では料理をおいしく見せるために、実際は食べられないものを使うことがあります。例えばコーヒーが醤油だったり、食材の中まで火が通っていなかったり。ところが、橋本さんにつくっていただいている青汁レシピの料理は、撮影後、スタッフみんなでおいしく食べられると評判です。

Hashimoto実際に食べられるようにつくることで、できるだけ食材を廃棄しないのが私のモットーです。だから、そうやって食べていただけるとすごくうれしいし、ありがたいですね。

Interviewerおいしく見せることと、おいしく食べられることを両立させるのは大変じゃないですか?

Hashimotoものすごく大変です(笑)。先日も青汁を使ったキッシュの撮影があったんですが、外側のパイ生地のサクサク感を見せないといけないし、表面の青汁やトッピングする野菜の色もキレイに見せないといけない。なおかつ後からおいしく食べてもらえるように手順や時間を調整しながら、頭もスキルもフル回転でつくっています。けれど、すべての食材の背景には生産者や配送業者の方のご苦労があると思うと、どうしても食材を捨てることができないんです。撮影後、みなさんと家族団らんのように食事をしながら一息つけるのも、私にとっては楽しみのひとつになっています。

“解放感”のある33 CAFÉ GREENで

Interviewerカフェには行かれますか?カフェと昔ながらの喫茶店では、どちらがお好きですか?

Hashimotoカフェの方が好きで、よく行きます。実は、コーヒーはあまり飲めないんです。なので、喫茶店よりもいろいろなメニューがあるカフェ派です。ここ「33カフェグリーン」も、仕事の合間によく利用させていただいています。青汁メニューが豊富で、ソフトクリームやサンドイッチもおいしい。公園に面してテラス席があって、窓も大きくて解放感があります。青汁を飲みながら、“宇宙”に思いを馳せる。至福の時間です。

Interviewer“宇宙”ですか!?

Hashimoto最近ちょっとハマっているんです。たまたま位の高い僧侶の方とお話しする機会があって、その時に宇宙の話が出てきたのがきっかけです。僧侶の修行は宇宙とつながるためのもので、魂が宇宙の起源に触れた時、悟りを開くことができるんだそうです。それは誰でも経験することができるらしいんですが、気づくかどうかは、その人次第みたいな。私も、もしかしたら知らず知らずのうちに宇宙からの啓示を受け取って、見えない力の影響を受けているのかもしれないと…。とにかく今は宇宙のことを考えるのが一番面白い。 (笑)。

めぐり会えたご縁を社会貢献に

Interviewer将来の夢や目標を教えてください。

Hashimoto昨年の8月、パートナーが日本とスリランカの平和条約の締結に携わっている関係で、私もスリランカで開催された世界平和のサミットに参加させてもらいました。フードコーディネーターとして独立した時は、まさか自分が日本とスリランカの平和の架け橋に関わるとは思ってもいませんでした。実は私、被爆地長崎の出身で、戦争の悲惨さと平和の大切さを肌で感じながら育ったので、座右の銘は「愛と平和」。いつか、そのために社会貢献できるようになることが夢だったんです。幼い頃からの食卓、食と料理に関わる仕事、母の病、オーガニック、アーユルヴェーダ、そしてパートナーとスリランカとの出会い…。振り返ってみると、すべてがつながっている。まさに、見えない力に動かされるようにしてめぐり会えたこのご縁を、さらなる社会貢献、世界貢献につなげていけたら…。どんな風に自分の世界が広がっていくのか、考えるだけでワクワクしています。

Finished the Interview

インタビューを終えて

愛と平和、社会貢献、そして宇宙。予想を超えるワードが飛び出すインタビューとなりました。橋本さんご自身、想像もしなかった景色が広がっているとおっしゃっていましたが、それはどんな出会いにも感謝の心を忘れず、誠実に向きあってきた結果なのかもしれません。温かな食卓の記憶は、まさに愛と平和の象徴そのもの。これからも「食と料理」を通して、橋本さんならではの素敵な小宇宙をつくっていかれることと思います。